BtoBセールスのプロが語る!”刺さる”コンテンツを作るための逆算思考

「商談数はある程度あるけれど、なかなか受注につながらない」

このような状況を打破するために活用したいのが「セールスコンテンツ」です。

今回は、BtoBセールスのプロである株式会社Rockets CSO 鈴木純太さん(通称「ジェイ」さん)に、商談に使えるコンテンツの作り方を伺いました。

※なお本記事は、以前開催されたウェビナー「BtoBマーケティングのプロに訊く!受注に繋げるセールスコンテンツの作り方・使い方」の内容をまとめたものです。

ウェビナー動画は、下記のリンクからご覧いただけます。併せてお役立てください。

「BtoBマーケティングのプロに訊く!受注に繋げるセールスコンテンツの作り方・使い方」ウェビナー動画を見る



ディスカッションメンバーの紹介

株式会社Rockets CSO 鈴木 純太(ジェイ)

デザイナーからキャリアをスタート。27歳から営業をはじめ、KDDIグループのmedibaに売却した株式会社AppBroadCastで営業を担い、売却までの営業売上の大半を担当。
その後、朝日新聞社アクセラレータープログラムでの営業講師など、スタートアップの営業を数多く支援。
現在はスタートアップの営業支援をしながら、株式会社RocketsでCSO(最高戦略責任者)を務める。
また、Voicyパーソナリティとして、「スタートアップ営業ラジオ」を平日毎朝配信。


株式会社シーズ・リンク ライブバーチャルキャラクター 石那田ちか

2020年7月より、riclinkにビジネスバーチャルキャラクターとして参画。 企業や企業のサービスPRや、社内広報を中心に活躍。 イベントやウェビナーに登壇し、司会やモデレーターも務め、今後更なるBtoB領域での活躍が期待できる。



前提:BtoBビジネスで作るコンテンツには2種類ある

石那田ちか:今回はセールスコンテンツの作り方を伺うために、ジェイさんをお招きしました。ジェイさん、よろしくお願いいたします!

ジェイ:こちらこそ、よろしくお願いします!さっそくですが、セールスコンテンツの作り方をお話する前に知っていただきたいことがあります。それは「BtoBで作るコンテンツには2つの種類がある」ということです。

石那田ちか:2つの種類?一体どういうことですか?

ジェイ:具体的に言うと、以下の2つですね。


  • リードを獲得するためのコンテンツ
  • 受注につなげるためのコンテンツ


ジェイ:まず「リードを獲得するためのコンテンツ」は、自社のサービスを知ってもらったり、読んだ人に自分の課題に気付いてもらったりするために作られるものです。

石那田ちか:ということは、営業部門ではなく、マーケティング部門で作成するコンテンツですかね?

ジェイ:そうですね。このコンテンツは、たくさんのリードを獲得するために「不特定多数の人」に向けた内容になることが多いです。なので「1対1」の商談の場でも同じコンテンツを使ってしまうと、相手に刺さりにくくなってしまいます。

石那田ちか:たしかにみんなに向けて作られたものだと、「この会社に発注したい!」という気持ちは起こりづらそうですね。

ジェイ:ええ。ちかさんだってラブレターをもらったときに「テンプレっぽい文章」よりも「自分のためだけに書かれた内容」のほうがうれしいでしょう?

石那田ちか:もちろんです!

ジェイ:そこで、2つ目に挙げた「受注につなげるためのコンテンツ」の出番です。営業部門では、商談相手に「自分にはこれが必要だ」と強く感じてもらうために、その相手に向けた「One to Oneのコンテンツ」を作る必要があります。

石那田ちか:「受注につなげるためのコンテンツ」は、商談相手に合わせて制作するのですね。

ジェイ:はい。今話した2つのコンテンツを混同していると、商談の場で「不特定多数に向けたコンテンツ」を渡してしまいかねません。これでは相手に刺さらず、発注につながりにくくなるため、2種類のコンテンツは分けて考えるようにしてください。



  • リードを獲得するためのコンテンツ:不特定多数に向けたコンテンツ
  • 受注につなげるためのコンテンツ:特定の相手に向けたOne to Oneのコンテンツ





刺さるセールスコンテンツは“受注から逆算”して作る

石那田ちか:営業部門としては、先ほどお話しいただいた2つのコンテンツのうち「受注につなげるためのコンテンツ」を作る必要があると思うのですが、具体的にはどのようなものを制作すべきですか?

ジェイ:実は「どのようなコンテンツを作ろう?」から考え始めるのは間違いなんです。

石那田ちか:え!そしたら、何から考え始めればいいのでしょう?

ジェイ:「受注につなげるためのコンテンツ」は商談相手に合わせて作られるべきものです。なので、「お客様が自社への発注を決めるためには、どのような情報が必要か?」と考えることからスタートするのをおすすめします。

石那田ちか:「受注」から逆算して考えていくんですね!

ジェイ:そのとおりです。具体的には、以下のような思考の流れでコンテンツを作っていくことになります。



1. 「お客様が必要としている情報」が載ったコンテンツを作ろう!
 →「お客様が必要としている情報」はなんだろう?
 →必要な情報を把握するためにヒアリングをしよう


2. ヒアリングで情報を引き出すために、まずは自分のことを信頼してもらおう!
 →信頼してもらうためには、どうすればいいだろう?
 →会社のビジョンや思いを伝えるコンテンツを作って配信しよう




「お客様が必要としている情報」をヒアリングする

ジェイ:受注につながるコンテンツにするため、まずは「お客様が必要としている情報」を把握しなければなりません。

石那田ちか:どうすれば把握できますかね?

ジェイ:これは営業担当が相手から直接ヒアリングするしかないですね。商談のなかで「上司に話を持っていくために“競合との比較情報”が必要」や「社長を説得するために“費用対効果”と“同業種での活用事例”を知りたい」など、相手の状況を引き出してください。

石那田ちか:わかりました!

ジェイ:セールスコンテンツの作成には、ゼロからイチを作り出す創造力は必要ありません。むしろ大事なのは「相手が求めるものを引き出す力」です。


信頼関係をつくるために、コンテンツを作成する

ジェイ:とはいえ、相手が必要としている情報を引き出すには、「信頼関係」があることが前提条件です。

石那田ちか:信頼関係がないと、本音で喋ってもらうのは難しいですもんね。でも、どうすれば信頼してもらえますか?

ジェイ:信頼してもらうためには、会社のビジョンや思いを伝えることが有効です。「私たちの会社は、こういうビジョンを持っている」「このサービスは、こういう課題を解決するために開発した」といった内容のコンテンツを作って、メールマガジンなどで配信してみてください。

石那田ちか:まずは自社のことをよく知ってもらうんですね。

ジェイ:はい。この「信頼してもらうためのコンテンツ」は、リード獲得のためのコンテンツと重なる部分があります。自社に好感を持っているからこそ、その人は将来顧客になる可能性が出てくるんです。

石那田ちか:たしかに。信頼度が大きいほど、後で受注につながる確率は高そうです!

ジェイ:そこで営業担当としては、リードの獲得を目指すマーケティング部門と協力しながら「信頼してもらうためのコンテンツ」を作ると良いですね。


刺さるセールスコンテンツの作り方まとめ

ジェイ:さて、ここまで話したコンテンツ制作の流れを時系列順にまとめると、以下のようになります。


  1. ユーザーに信頼してもらうためのコンテンツを作って発信する
  2. 信頼関係が築けたら、「必要な情報」のヒアリングを実施する
  3. ヒアリング結果をもとに、コンテンツを作成する
  4. コンテンツを提供しながら商談を進め、受注につなげる


石那田ちか:受注から逆算して、やるべきことを決めていくんですね。

ジェイ:ええ。このように考えることで、最終的に「受注につながりやすいコンテンツ」が完成します。


作ったコンテンツはお客様の態度変容に合わせて活用する

石那田ちか:続いては、コンテンツが完成した後の活用方法についてお伺いできますか?

ジェイ:作ったコンテンツは、以下の状況に合わせて、お客様にサッと差し出して活用すると良いです。



  1. 認知:認知してもらうコンテンツ(登壇・広告・SNSなど)
  2. 信頼:信頼してもらうコンテンツ(大規模登壇・取引事例など)
  3. 需要:必要としてもらうコンテンツ(ホワイトペーパー・実績インタビューなど)
  4. 指名:指名してもらうコンテンツ(独自概念構築・競合優位性など)
  5. 緊急:急いでもらうコンテンツ(時制・トレンドなど)




    ジェイ:例えば、相手が「自社の商品・サービスのことをよく知っていないな」と思ったら、上記のうち「認知」用のコンテンツを商談前に送付してみてください。また、「認知はされているけど、信頼されてなさそうだ」と感じたら、今度は「信頼」用のコンテンツを渡します。

    石那田ちか:相手の状況に合ったコンテンツをお渡しするんですね。

    ジェイ:ええ。そのためにも、作ったコンテンツは「認知」「信頼」といった相手の態度変容ごとに整理しておくと良いです。「お客様の必要な情報」を「お客様にとって適切なタイミング」で提供できれば、着実に受注に向かっていきます。

    石那田ちか:おぉ!そしたら、お客様の気持ちを汲み取ることが大切になりますね。

    ジェイ:はい。効果的なコンテンツを提供するため、商談では「相手は今、どのようなことを考えているのか」を常に意識してみてください。


    コンテンツはストックして二次活用しよう

    石那田ちか:先ほどのお話では「“受注につなげるコンテンツ”は、商談相手ごとにOne to Oneでオーダーメイドするべき」とのことでした。たしかにOne to Oneのコンテンツは相手に刺さりやすいと思うのですが、作るのに時間がかかるのがネックになりそうです……!

    ジェイ:業務を効率化するには、作成したコンテンツをデータベースにストックしておくといいですよ。次に同じようなお客様との商談の機会があれば、過去の事例を参考にしながらコンテンツを作れます。

    石那田ちか:その方法だと毎回ゼロから作らなくて済むので、作成時間を短縮できそうです!

    ジェイ:参考にしやすくするため、過去のコンテンツは「業界」「会社の規模」「ニーズ」などから検索できるようにしておくことがおすすめです。

    石那田ちか:そうしておけば、必要なコンテンツがすぐに見つかりそうですね。

    ジェイ:ええ。コンテンツが蓄積されるほど、二次活用できるケースが増えます。なので、制作にかかる時間は、だんだんと減っていきますよ。


    コンテンツは「作ること」が目的ではない

    石那田ちか:ジェイさん、今回は貴重なお話をありがとうございました!商談に使うコンテンツは、受注から逆算して作るべきなんですね。

    ジェイ:ええ。社内で「商談に使うコンテンツを作ろう!」となったときには、どうしても「どのようなコンテンツを作ろうか?」から考えてしまいがちです。そうなると「コンテンツを完成させること」が目的となり、本来の目的や用途を見失ってしまいます。

    石那田ちか:本来の目的は、コンテンツを活用して受注率をアップさせたり、リードタイムを短縮したりすることですもんね。

    ジェイ:おっしゃるとおりです。そのためにも、まずは「お客様はどのようなコンテンツを欲しているか」から考えてみてください。

    石那田ちか:わかりました!私もこれからは、ジェイさんに教えていただいた考え方でコンテンツを作っていこうと思います。



    「BtoBマーケティングのプロに訊く!受注に繋げるセールスコンテンツの作り方・使い方」ウェビナー動画を見る


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